第一章ヴェギアの戦士
◆◆◆ 時代背景について ◆◆◆
「エトルリアの宝剣」は紀元前六世紀の古代ローマを舞台にした歴史物語です。
この時代のローマは、エトルリア人が支配する弱小の都市国家の一つにすぎませんでした。エトルリア人は、現在では消滅してしまった
謎多き民族で、エトルリア文明に関する資料も少なく、古代ルーン文字に影響を与えたと言われるエトルリア文字の解読も不完全なままです。
エトルリア文明が残した絵画や陶器、遺跡などが残ってはいますが、この当時の歴史書は、数世紀後のローマ帝国時代に編纂されたもので、エトルリア人に関する記述は、伝承の域にとどまっています。
そんなわけで、時代考証を無視しつつ、自由に物語を進めています。
楽しんで読んでいただけたらと思います。
◆◆◆ 登場人物紹介 ◆◆◆
まだ本編を読んでいない方、若干のネタバレがあります。
本編は、左メニューの第一章ヴェギアの戦士 「前編 完結(151P)」をクリックしてください。
●ファビアス・マルスス
本編主人公。スペルブス王の手から逃れるため男として育てられた少女。
後に、エトルリア支配からの独立を目指す活動に参加するため、ヴェギアの一員となるが…
●ルクルス・カトゥルス
ファビアスの同郷の友人。ファビアスが兄のように慕っている人物。
ラテン人たちのエトルリア支配からの独立のため、ヴェギアを創設したメンバーの一人。
●クレオーン・グラックス
ヴァギアの代表者。
ルクルスの親友。共にヴェギアを創設した同志。
●ルーキウス・タルクィニウス・スペルブス
傲慢(スペルブス)王と称されるローマ第七代目の王。
第五代目ローマ王の孫。
●アルントゥス・タルクィニウス
ファビアスの実父。
スペルブス王とは、いとこ同志。第五代目ローマ王の孫。
●トゥッリア
ファビアスの実母
第六代目ローマ王セルウィウスの娘。
●エレトゥリア
スペルブス王の娘
幼い頃王領の森で、ファビアスに会ったことがある。
●セクストゥス・タルクィニウス
スペルブス王の第一子
●ホルテンシウス・トゥルス
ローマ貴族。元老院の一員。
ヴェギア近隣を領土とする領主。
●コルネリウス・コクレス
ウェイイから来たエトルリア人。
ホルテンシウスに雇われヴェギア討伐の任にあたる。
●アンタレス
ヴェギアの仲間。
●マリウス
ヴェギアの仲間。ファビアスにあこがれている